【為替初心者 #4】新NISAで円が暴落する?
第1回では、円安になるとオルカン保持者は嬉しい
第2回では、金利差により、数年かけて一時的な円高になりそう
第3回では、貿易・サービス収支により、10年後には大幅な円安になりそう
というお話をしてきました。
今回は新NISAにより大幅な円安になりそう、というお話していこうと思います。
日本人は預金が好き
日本人は預金(現金)が大好きです。(つまり投資が嫌いです。)
1991年にバブル崩壊してから、数十年間も株価が上がらなかったのが大きな原因でしょう。
リスクがあって株価が上がらない株式に投資するよりも安全な現金で持っておこう、という考えを持っている人が多いです。
バブルが異常だっただけで、一般的に株価とは緩やかに値上がりするものです。
米国ではそういう考えが浸透しており、株式投資をするのが常識となっています。
下図は日本と米国の家庭の金融資産の割合を表しています。
日本人は現金。米国人は株式を保持していることがわかると思います。(https://zuuonline.com/archives/229226)
現金を貯蓄しすぎるのは良くないです。
貯蓄しても老後2000万円問題は解決しないですし、投資が進めば企業も喜び、日本経済が活性化されます。
そのため、岸田総理が「貯蓄から投資へ」という大号令を出して、新NISAなどの政策を進めているのです。
投資が進むとどうなる?
日本が米国と同じぐらい投資したらどうなるでしょうか?
日本人の家庭の金融資産は約2000兆円なので、40%の現金が株式に変わると800兆円も動きます。
そのうち半分がオルカンやS&P500などの海外株式に流れたどうなるでしょうか?
400兆円の円売りドル買いが発生します。
前回、「貿易収支・サービス収支は年間で約5兆円の赤字」とお話しました。その80倍もお金が動くのです。
円は暴落して、1ドル数百円になってしまいます。
もちろん、一気に米国並みの投資にはならないでしょう。
しかし、新NISAをきっかけに投資を始める人も多く、数十年かけてゆっくりと米国並みの投資になりそうです。
20年で米国の半分ぐらいの投資になると仮定すると、年間で10兆円の円売りドル買いが発生しますね。(400兆円/2/20=10兆円)
「貯蓄から投資へ」という号令により、円安が大きく進むのです。
まとめ
新NISAをきっかけに日本人の投資割合が増え、円安が進む。
次回は、今までの話を踏まえて、具体的な私の長期的ドル円予想についてお話しようと思います。⇒次回に続く
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