【不況 #3】いつ不況になるの?(逆イールド解消)
第1回はPER(株価÷利益)という指数、第2回はバフェット指数(株価÷売上)を見て、
不況可能性についてお話しました。
現状の株価は割高であるけど、いつ不況になるのかわからない。というお話でした。
今回は逆イールドについてお話します。
景気の波
好景気と不況は繰り返す、というのは皆さんも聞いたことがあると思います。
- 好景気になるとインフレになり、金利を上げる。
- 金利を上げると不況になる。
- 不況になると失業者が増えてしまうので、金利を下げる。
- 金利が下がると好景気になる。
の繰り返しです。(下図参照)
不況が始まるのは金利を上げてしばらくした時、だと思いませんか?
短期金利と長期金利
上述している金利とは短期金利です。
アメリカ国債で言うと2年物の金利を指すことが多いです。
アメリカ国債には10年物もあり、その金利は長期金利と呼ばれます。
長期金利は、将来の短期金利です。(将来の金利は市場が予想して値付けをします。)
短期金利も長期金利も上下するので、短期金利のほうが大きい時もあれば、長期金利が大きい時もあります。
「不況が始まるのは金利を上げてしばらくした時」は、
①短期金利が大きい(逆イールド状態)
↓
②長期金利が大きい(正イールド状態)
に移り変わった時です。
金融用語で言うと、「逆イールド解消のときに不況になる」です。
逆イールド
実際に逆イールド解消のときに不況になっているか確認してみましょう。(下図参照 https://www.mizuho-rt.co.jp/publication/report/research/express/2023/express-mk230131.html)
まずは2000年のITバブルを見てみましょう。
2000年に逆イールド状態(赤いグラフ)になっています。
逆イールド解消されると不況になっています。(グレーの帯)
ITバブル(2000年)以外を見ても、逆イールド解消すると不況になっているように見受けられます。
信頼のおけそうな指標ですね。
最近の逆イールドはどうなってる?
最近の逆イールドを確認してみましょう。(https://fred.stlouisfed.org/series/T10Y2Y)
2022/5までは正イールド。2022/5以降は逆イールドの状態となっています。
不況の開始となる逆イールド解消まではもう少しかかりそうです。
「もう少し」というのが難しくて、半年後かも、2年後かもしれないです。
不況の開始日を予測するのは難しいですね。
まとめ
逆イールド解消が不況の開始であることがわかりました。
しかし、不況開始日を予測するのは難しそうです。
注釈:
今後も暴落可能性についてお話しますが、あくまでも暴落の可能性であること。
暴落しても積立投資は継続し、狼狽売りをすべきではない。
不況は絶好の買い場とみなして、積立投資をやめないでくださいね。
次回は不況の開始を予測する指標についてお話しようと思います。⇒次回に続く
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