【不況 #1】いつ不況になるの?(PER)
不況は10年に1回ぐらいの頻度で訪れます。
最近だと、
2000年のITバブル崩壊
2008年のリーマンショック
2020年のコロナショック
が挙げられます。
不況になると3割ぐらい株価が落ちます。
でも、継続して積立投資を続ける必要があります。
狼狽売りをしてはなりません。(狼狽売りとは、動揺して慌てて売る事です。)
狼狽売りを防ぐためには、不況のシミュレーションをしておく事が有効です。
いつごろ不況が来るのか?
不況が来たらどのぐらい下落するのか?
不況について勉強しておくと狼狽売りを防げます。
本シリーズでは不況になる可能性についてお話をします。
株価と利益
株式とは一体何者なのでしょうか?
投資家目線だと、株式とは企業が獲得した利益の一部を受け取る権利です。
つまり、企業の利益が上がりそうなら株価も上がりますし、逆に利益が下がりそうなら株価も下がります。
利益と株価はバランスを取っている必要があります。
もし株価が異常に上がっていたら、バランスが崩れた状態になります。
その場合、バランスを保つために株価が暴落します。
これが不況です。
PER
株価と利益のバランスを見る指数がPERというものです。
PER = 株価 / 利益
という計算式になります。
株価が上がるとPERが高くなります。(割高になります。)
国や時代によって変わるのですが、PER20倍が平均(バランスが取れた状態)です。
試しに日本のバブル崩壊(1989年)を見てみましょう。(https://news.infoseek.co.jp/article/toushiru_32630/)
上図を見てわかるようにバブルでは、PERが60倍まで跳ね上がっていました。
利益と比較して、株価が不当に上がり過ぎた状態です。
バブル崩壊で株価は約38000円から約10000円まで暴落しました。
バブル下では、本来の株価の3倍の値段になっていた。PER20に戻るためにバブル崩壊となり、株価が70%減になったことがわかります。
PERを見ていればバブル崩壊を予言できた、とも言えます。
さらに言うと、バブル崩壊で株価が70%減になることを予想できた、とも言えます。
米国のPER
オルカンの6割を占めている米国(S&P500)のPERを見てみましょう。
長期で見る場合はインフレ調整をしたシラーPERを見るのが一般的です。
下図を見てください。(https://www.multpl.com/shiller-pe)
過去にPERが30倍を超えているのは2回。
第二次世界大戦の引き金となった世界恐慌(1929年)とITバブル崩壊(2000年)だけです。
そして、最近(2017-2024年)も30倍を超えています。
シラーPERを見る限り、最近(2017-2024年)は株価が割高であり、崩壊すればPER20倍程度まで暴落する可能性があります。
つまり、30%株価が暴落するかも、ということです。
視点を変えてみます。
近年の大暴落といえば2008年のリーマンショックが思い出されます。
リーマンショックの時はPERが27程度です。
PERが30未満でも暴落になることがあります。
また、PERが30をこえているのは2017年ごろです。
2017年から7年経ちましたが暴落が起きていません。
PERが30を超えても、すぐ暴落するわけではない、ということもわかります。
ちなみにS&P500は2007年に2500、2024年に5000。なんと2倍となっています。
PERが30を超えたので投資をやめてしまうと、2倍を取り逃す事になっていました。
PERは重要な指標ですが、PERだけでは暴落を予想できない事がわかると思います。
注釈:
日本のバブル(1989)の時にはPERが60倍まで上がっていたため、バブル崩壊で70%減となりました。
現在、S&P500のPERは33倍です。リーマンショック級が来ても30%程度しか落ちないでしょう。
オルカンが暴落した場合であっても、日本のバブル崩壊ほどひどいことは起きないでしょう。という事がPERからわかります。
まとめ
PERを見る限り、現状は株価が割高であり暴落の可能性が高そう。
もし暴落が起きたら30%ほど下落するだろう。
でも、PERが当てにならないこともある。
ということがわかりました。
注釈:
今後も暴落可能性についてお話しますが、あくまでも暴落の可能性であり、外れる可能性もあります。
暴落するかもしれないので、積立投資を中断する、という考えはやめましょう。
淡々と積立投資を継続するのです。(積立設定を放置するのです。)
次回は別の視点で暴落可能性についてお話しようと思います。⇒次回に続く
↓応援のため、下記バナーをクリックしてください↓