【債券初心者 #2】生債券と投資信託
前回は株式中心のアセットアロケーションに債券を混ぜ込むことで、より大きな儲けを得られることをお話しました。
債券にも多くの種類がありますので、今回は債券の種類についてお話していきます。
債券とは
債券とは借金の借用書です。
国が出している債券の場合は、国債という名前になり、国が借金することになります。
みなさんが国債を買えば、国にお金を貸していることになります。
(会社が出している債券の場合は、社債という名前になります。)
国債を保有していれば、金利を貰えます。
国債には返済期限が定められており、満期になると元本が返ってきます。
ただし、満期になる前に国が潰れたら、元本は返ってきません。
満期までの期間が長い債券を「長期債券」。短い債券を「短期債券」と言います。
(およそ10年以上が長期債券。2年以下が短期債券。)
なお、債券の途中売却は難しいです。
原則として、満期まで売れない、と覚えておきましょう。
ここまでは簡単です。
「金利を貰える」と「満期まで売れない」を理解しましょう。
少しずつ難しくなります。次いきましょう。
債券の投資信託
発行体(国,会社)が潰れたら元本が返ってこないので、困ってしまいますよね。
そのため、複数の債券をまとめた投資信託が存在します。
100社の債券をまとめた投資信託であれば、1社が潰れても残りの99社は生き残っているため、ダメージは小さいです。
(「投資信託」と「個々の債券」を区別するために、「個々の債券」の事を「生債券」と呼びます。)
生債券は個人の売却が難しく、原則として満期まで持っている必要があります。
一方、投資信託という形になれば、好きなタイミングで売却が可能です。(途中売却可能)
しかし、途中売却の場合は元本保証ではありません。
表にすると下記の通り。
種類 | 元本保証 | 途中売却 |
---|---|---|
生債券 | 元本保証あり | 途中売却できない。満期まで持つ必要あり。 |
債券の投資信託 | 元本保証なし | 途中売却できる。 |
少しずつ難しくなってきました。次いきましょう。
投資信託の価格変動
投資信託は途中売却が可能ですが、元本保証ではなく、(売却時の)価格が上下します。
例えば、金利1%の投資信託が存在したとします。
そこで、世の中の金利が変わって金利2%の投資信託が出てきたらどうなりますか?
みんな金利1%の投資信託を売って、金利2%の投資信託を買いたくなりますよね。
つまり、金利が上がると投資信託の価格は下がります。
逆に金利が下がると投資信託の価格は上がります。
(金利と債券価格は逆の動き、と覚えましょう。)
難しいですが理解できましたでしょうか?
難しければ、結論の「金利と債券は逆の動き」だけ覚えておけばOKです。
長期債券は価格変動が大きい
金利が1%から2%に上がると、債券の価格は下がります。
満期までの期間が長い債券だと、さらに価格は下がります。
「金利1%が長期間続く」と考えた場合、さっさと他の債券に乗り換えたくなりますよね。
長期債券は金利の影響を受けやすい。と覚えましょう。
(逆に、短期債券の投資信託であれば、金利の影響を受けにくく、元本保証に近い形になります。)
まとめ
新しいことがたくさん出てきたので、一旦、ここで切ります。
生債券
⇒満期になると元本が返ってくる。金利も貰える。途中売却不可。
債券の投資信託
⇒途中売却が可能だが、元本保証ではない。金利が上がると売却時の価格が下がる。長期債券だとさらに下がる。
というのが今回お話したかった内容です。
難しいですが、ご理解いただけましたでしょうか?
次回は、生債券と投資信託のどちらを買うのが良いのか、お話していこうと思います。⇒次回に続く
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ネタバラシをすると、株のリスクヘッジとして持つ場合は生債券よりも投資信託がおすすめです。
具体的には「eMAXIS slim先進国債券」か「TLT(米国長期債券)」がおすすめです。
前者(eMAXIS)はオルカンと同じように買えるので気軽に始められる、というメリットがあります。しかし、株と逆の値動きになる確率が低めです。
後者(TLT)は株と逆の値動きになる確率が高めです。しかし、アメリカの株式市場で買う必要があり、確定申告も必要なので面倒です。
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